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厚生労働省共催 第一回ジェネリック医薬品安心使用促進セミナー











 
日本ジェネリック医薬品学会第3回学術大会を開催するにあたって
『ジェネリック医薬品、本格使用の基礎づくり』
明治薬科大学薬剤学教授 緒方宏泰
 厚労省のジェネリック医薬品使用促進策が打ち出され、ジェネリック医薬品が患者の手に渡る数と比率は次第に高くなってきております。しかし、当初予期した数や比率にまでは到達しておりません。
 ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許が切れた後に医療に登場する医薬品です。先発医薬品のみを用いている状態をその医薬品の第1ステージと考えれば、ジェネリック医薬品が用いられる状態は第2ステージと位置づけることが出来ます。第1ステージは、医薬品の有効性、安全性の情報が次第に蓄積されて行く時期であり、そのため、情報の収集・提供にはメーカにも多くを依存せざるを得ない状況であり、そのようなシステムを維持するための費用も薬価に組み入れられていると考えます。
 しかし、情報が蓄積され再審査によりオーソライズされ、物質特許が切れ、物資と医薬品としての情報が社会的共有財産としてオープンにされたとき、積み上げてきた社会的共有財産を合理的に用いるためのツールとしてジェネリック医薬品を医療に登場させます。物資と医療情報はすべて、先発医薬品として積み上がったものを使いますので、開発費が非常に少なく、そのため、薬価は低く設定できます。これが、ジェネリック医薬品の社会的な位置づけです。第2ステージにある医薬品であるジェネリック医薬品を、その存在意義通り、安く患者の治療に使用するように、社会的環境を整えることが求められます。
 しかし、我が国においては、医療の中で医薬品を使用する体制が、第1ステージの医薬品を使用するもののみが長く存在し、第2ステージの医薬品を使用するためのシステムは未だ殆ど出来ていません。そのため、ジェネリック医薬品をその社会的目的に即して用いることが出来ない様々な要因が存在しています。その一つ一つを解決し、克服し、乗り越え、第2ステージの医薬品が患者にまで届けられるシステムを作り上げることが求められており、それによって、患者が第2ステージにある医薬品のベネフィットを十分享受することが出来るようになります。
 第3回学術大会においては、メインテーマを『ジェネリック医薬品、本格使用の基礎づくり』といたしました。第1ステージにある医薬品の使用を想定した体制のみが存在する我が国の医療環境の中に、第2ステージにある医薬品、ジェネリック医薬品、を本格使用するための体制を用意し作り上げていくことの必要性が認識されつつあります。本学術大会で、その課題を、医薬品の製剤的な品質保証、医薬品の供給、医薬品の情報、医薬品の経済的側面(薬価)、合理的で妥当な医薬品の選択など、新たな医療体制の構築にも結びつく課題を検討し、ジェネリック医薬品の本格使用の基礎づくりの方向性を検討したいと考えています。
また、我が国においてはジェネリックメーカが多く、しかし、情報提供システムが十分構築されていません。そのため、それらメーカが提供する医薬品の特徴、また、生産体制、供給体制、情報提供の特徴などが医療スタッフに十分届いている状況ではありません。今回、各メーカに『プレゼンテーション:ここがわが社の特徴』をお願いすることにしました。本学会が積極的に情報交換の場を提供する役割を果たしたいと考えます。是非、ご利用下さい。


 
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